みつまめ便り vol.3 「こうもりとウィンナー」

オーストリア在住の岡本光世さんからの近況報告 vol.3 お届けします。

略歴:南国市出身 高知大学卒業後、2005年渡独。
ドイツ国立ロストック音楽演劇大学・同大学院を最優秀で修了。
2010年国家演奏家資格取得。
現在オーストリアのリンツ歌劇場に専属合唱団員として勤務。

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こんにちは。寒くなってきましたね。高知では紅葉が楽しめる頃でしょうか。

こちらは今年の秋は随分穏やかなお天気が多く、普段より長かったように思いますが、先日初雪が降りました。冬の到来です。

日中の気温もかろうじてプラスの気温になるくらいで、土佐っ子にはつらい季節です~。



さて、前回はモーツァルトのオペラ「魔笛」についてちょこっとご紹介しましたが、今我々が稽古をしているのは、12月中旬に初日を迎えるシュトラウスの「こうもり」というオペレッタ。


この「こうもり」は、オーストリアではスタンダードな大晦日の演目のようで、もちろん、今年の大晦日はこの「こうもり」の公演があります。


「日本人はワルツのリズムに弱い」とよく聞きます。(ちなみに、私はワルツはおろか、リズム感覚がどうも普通の人とずれて違っていて子供の頃から運動会などのダンスでは苦労してきました・・・)


ワルツというと3拍子。

いわゆる、「ズンチャッチャ」というリズム。


オーストリアではそれに加えて、「ウインナーワルツ」というウィーン発祥の独特のワルツのリズムがあります。

お恥ずかしながら、私はオーストリアに来るまで、そのワルツのリズムをそんなに知りませんでした。


それで、実際、演奏会で聞いたり、稽古で自分が歌ってみたりして、やっと「はは~ん。これがウィンナーワルツなのね~」とだんだん認識してきたところです。


では、ウィンナーワルツっていったいどういうリズムなのでしょう??

私がこれまで理解した感じでは

①2拍目と3拍目の間に、1小節を3分割した長さよりは長めの間がある

②①に加えて、1拍目が強調される場合もある

③全体として3拍目以外はそれぞれけつまずいた感じである

つまり、3拍子といえども、それぞれの拍の長さが等しくない。という点がウィンナーワルツの特徴のようです。


ちょっと話がそれますが、オーストリアには「舞踏会」の文化なんてものもありまして、シーズンになると、様々なところで舞踏会が開かれます。

正装した紳士淑女が舞踏会に出かけ、そこでダンスを踊ったり、お酒を飲んだり。。。

私はダンスも踊れないし、舞踏会なんて敷居の高そうな催しに出席する勇気はありませんが。。あはは。


そういう舞踏会の場面でもこのウィンナーワルツ、演奏されるのですよ。

「こうもり」の音楽を聴いていると、この音楽で、着飾った紳士淑女が優雅にワルツを踊るきらびやかな様子がありありと目に浮かび、これぞ私のイメージする「ザ・ヨーロッパ!」

(ちなみに、こちらの人たち、いつもあんな生活をしているわけではなく、たいていは普段はドレスやタキシードでなく普通の洋服で仕事に出かけ、仕事をし、帰りにスーパーに寄って買い物、という日本人と同じような、いや、娯楽が日本より少ないという点では、ある意味日本人より地味~な日常です)


日常が地味だからこそ、「舞踏会」などの晴れの催しの際には思いっきりドレスアップして楽しむ。というのが彼らの文化なのかもしれません。


とにかく、この「こうもり」の音楽というやつは、聴いているだけで、華やかなキラキラした気分になれるウィンナーワルツの魔法がたっぷりつまった作品。


テレビやラジオで何か3拍子の音楽が流れてきたら、それが普通のワルツか、それともウィンナーワルツかちょっと注目してみるのも面白いかもしれません^^


こうち音の文化振興会とは?
「演奏家」と「依頼者」をつなぐ機関です。 2009年5月、活動開始しました。 詳しくは、ウェブサイトをご覧下さい。

こうち音の文化振興会

Author:こうち音の文化振興会
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