みつまめ便り vol.11

オーストリア在住の岡本光世さんからの近況報告 vol.11 お届けします。

略歴:南国市出身 高知大学卒業後、2005年渡独。
ドイツ国立ロストック音楽演劇大学・同大学院を最優秀で修了。
2010年国家演奏家資格取得。
現在オーストリアのリンツ歌劇場に専属合唱団員として勤務。

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こんにちは。 今年ももうあと2週間ですね。
大変ご無沙汰しています。

今年はみなさまにとってどのような1年でしたか?
私にとってはこの一年も(毎年同じことを思いますが)あっという間に過ぎました。
いつものごとく、夏の日本での時間も瞬く間にすぎました。

今年の夏は、演奏会にお誘いいただいていたこともあり、
日本各地に出向くことができ、忙しいながらも大変充実した時間を過ごさせていただきました。
普段、劇場の仕事ではソロでお客様の前で歌うことが滅多にないため、
この夏怒涛のごとくあった(一ヶ月の間に8回ありました!)
演奏会では随分と鍛えていただき、大変勉強になりました。

こちらへ帰ってきてからは、またいつものように仕事が始まり、
オペラやミュージカルの稽古、公演が続いいます。
特にこの時期からは公演数が多くなり、
加えて日常の稽古があるので仕事がどんどんタイトになってきまして、
加えてこの寒い気候(南国育ちの自分にはやっぱり冷たい気候は苦手。。)なものですから、
風邪をひかないようにと気をつけながらの毎日です。

さて、クリスマス間近ということで、
先日はインスブルックというオーストリアのアルプスに囲まれた
大変美しい街のクリスマスマーケットに行ってきました。

インスブルック1縮小

アルプスの山々が目の前にあるので、その雄大な景色は素晴らしく、
日本人観光客も多く訪れる場所です。
インスブルックは大好きなまちで、
この時期もクリスマスマーケット目当てに毎年時間が取れると必ず訪れています。

インsyブルック2縮小

どこのクリスマスマーケットも同じような感じだと思うのですが、
毎年だいたい出ているお店は同じ。同じ場所にツリーがあり、同じ場所に同じ電飾があります。
でも不思議と飽きないんですよね。
むしろ、ああ、今年も同じ顔ぶれが揃っていてなんか嬉しいなぁとほっとする感じです。
そうそう、これこれ!って思います。

実家のおせち料理の種類が毎年同じで、代わり映えしないけどいつもの味、いつもの料理。
みたいなことに安心する感覚と似ている気がします。

というような例えを出しておきながら、
この仕事を続ける限り、夏しか帰省できないどころか、
年末年始は仕事が忙しくて休みなんて取れないので、
実家のおせち料理をもう10年近く食べていませんから、
もしかしたらもう実家のおせち料理も驚く変化を遂げているのかもしれませんが!

さて、キリスト教のオーストリアでは、12月24日が日本の大晦日、
クリスマス25日が日本の元旦のような感じで、クリスマスは家族が集まる大事な行事です。
24日の午後早いうちにお店は全て閉まり、街はひっそりとします。
25日も26日も祝日です。もちろんお店は閉まっています。

そんな感じですから、学生の頃は、寮の学生が留学生以外は皆帰省しひっそりと静まりかえり、
大変寂しい思いをしたものです。
働き出してからは、クリスマス時期は24日以外は仕事があることも多く、
むしろ少し休めて嬉しい!という感じになりましたが(笑)

そんなクリスマスがすぎると、大晦日は今度は日本のクリスマスのような感じで、
年越しパーティやら打ち上げ花火やら爆竹やらで、こちらでは賑やかに新年を迎えます。
ところがこの風習に日本人の私はまだ慣れることができず、
「やっぱり年末年始はお家で静かに過ごしたいわぁ。
飲めや歌えやのパーティなんて嫌だわぁ」と思ってしまいます。

ああ、私がまた日本で年末年始をゆっくり厳かに過ごせる日は来るのでしょうか!?
なにはともあれ、今年一年も元気に過ごせたことに感謝して残りの日々も過ごしたいと思います。

久しぶりに投稿したと思ったら、一年の締めくくりみたいな、
またまた音楽とはなんの関係もない話題になってしまって恐縮です。
高知も朝晩冷え込む日が増えてきましたね。
どうぞご自愛いただき、良い年末年始をお送りください。

みつまめ便りvol.10

オーストリア在住の岡本光世さんからの近況報告 vol.10 お届けします。

略歴:南国市出身 高知大学卒業後、2005年渡独。
ドイツ国立ロストック音楽演劇大学・同大学院を最優秀で修了。
2010年国家演奏家資格取得。
現在オーストリアのリンツ歌劇場に専属合唱団員として勤務。
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皆さんお久しぶりです。

気がつけばあっという間に今年もあと一月半となりました。



この時期はいつもなら、厚手のコートやダウンが手放せなくなっている時期ですが、今年はなんだかまだ暖かくて、昨日なんか朝の気温が16度でした。

おかしいくらい暖かいです。

でも、今週末からはぐっと冷え込み、雪の予報も出ているので、いつもの気候に戻りそうです。



さて、先日起こったパリでのテロ事件。

私は去年の夏にパリ、今年の10月に南仏に少し旅行をしたばかりだったので、ショックでした。道端には犬の落し物がそこかしこに落ちていたり、電車は汚ったなかったり、物価は高かったり。。。私にとってフランス(特にパリ)ってそういう印象なんですが、なんでもないクロワッサンやバゲットがものすごく美味しく、都会の町並み、そして田舎の風景はそれは素晴らしく、そういう色々な面があるなんとも魅力的な国です。



そんな国が今は非常事態宣言し、EU内からの入国に際してもパスポートコントロールが必要になったりしているようですね。

ドイツはドイツで、毎日大勢押し寄せている難民のために、多くの難民がドイツ入国する最初の都市、ミュンヘンでのパスポートコントロールを復活させています。そのせいで、オーストリアはザルツブルクとミュンヘン間の列車も基本的にストップ状態。

私はミュンヘンにあるラーメン屋さんの鶏の唐揚げが大好きなんですが、列車がストップしているので、おいそれと唐揚げを食べにいけなくなって(高速バスは通っていますが)残念な限り。



ここ数ヶ月でこのヨーロッパの状況が大きく変わってきていることは確かだと思うのですが、私の住むリンツは至って普通ですし、オーストリアという国も目に見える変化はそこまで見られません。

ウィーンは相変わらずいつも沢山の観光客で溢れかえっています。



私がここでちょっと強調したいのは、日本でどのように報道されているのかは知りません(恐らく遠いヨーロッパのことなので、扱いは小さいでしょう。)が、それだけが真実ではないということです。

パリにしたって、そこで普通に生活している人たちがいます。ドイツにしても同じこと。寧ろそういう人たちが大多数。

報道ってやっぱり偏ってるなと感じる今日このごろです。



今回の事件を受けて、「大丈夫?」と聞かれることが増えました。心配させて申し訳ないし、有り難いのですが、劇場では毎日のように公演があり、沢山のお客さんがいらっしゃっています。全く普通の日々が続いていますよ♪

芸術文化面がこうやって当たり前に生活の中にあるということが、「平和」の象徴ではないかなぁと思いますし、有り難いことだなぁと思います。



芸術文化面というのは、予算が削られやすい分野であるし、時には政治の影響も受けやすいのですが、そこにはやはり「表現の自由」があり、「心の拠り所」があると私は信じています。



「音楽で仕事をしている」と聞くと、「食べていけるの?」という質問を良く受けます。この質問をされるたびに、以前はちょっと落ち込んでいました。

世間の人にとっては、音楽の仕事は食べていけるかどうかもわからないような価値のないものなのかなぁって思ってしまったからです。





でも、最近、特にこうやって世の中がざわざわしてくるにつれて、そんな時に我々が音楽を通して何かを表現することで、聴いてくれた人が何かを感じて元気になってくれたり、その時だけでも辛いことを忘れられたりしてくれたら素晴らしいなぁと思うようになりました。

お金を多くは稼げません(笑)けど、人の役には立ってるんじゃないかなぁって。人の役に立てるだけで十分にそれは価値のあることだと思います。



なんだか、今回は熱くなりすぎてテーマが壮大になってしまいました(笑)

まぁまとめれば、「音楽」は平和に必要な要素だなということです。

皆さんの周りが平和で、ひいてはそれが世界平和につながりますように!





みつまめ便りvol.9  カトリック教会のミサで歌いました。

オーストリア在住の岡本光世さんからの近況報告 vol.9 お届けします。

略歴:南国市出身 高知大学卒業後、2005年渡独。
ドイツ国立ロストック音楽演劇大学・同大学院を最優秀で修了。
2010年国家演奏家資格取得。
現在オーストリアのリンツ歌劇場に専属合唱団員として勤務。
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先日、あるカトリックの教会のミサで歌う機会がありました。

この教会で私は2年ほど前から、
主にイースターとクリスマスのミサでソリストとして歌っています。

私の場合ソリストと言っても、
教会専属の合唱団のお手伝い的な立場なので、
合唱も皆さんに混じって歌うのが普通。

この日もそんな感じで歌いましたよ♪


この日が普段と違っていたのは、
ラジオ局の中継が入っていたということ。

さすがカトリックの国オーストリア。
国営ラジオ(日本のNHKみたいな感じです)のプログラムで、
日曜にオーストリア各地の教会のミサを中継するというものがあるんですって。


私もこのミサで歌うことになるまで知りませんでした。


日曜のミサは朝10時から始まり、
だいたい1時間ほどかかります。

この日はラジオ局の中継があるということで、
普段よりはいささか音楽も多かったですが、ミサは滞りなく終わりました。


ラジオ局のホームページでこのミサの模様を聞くことができまして、
今日はそのサイトのリンクをここで紹介させていただきます。


オーストリアの教会のミサの模様がどんなものなのか
雰囲気を味わっていただければ面白いかなぁと思います。

コンサートでもないので、歌の後に拍手はありませんし、
合唱団もプロではありませんから音楽のレベルは
ご期待なさらないでくださいね。でもこれが普通です。


おまけに、私はソロで歌う部分はほんの少しなので、
私の歌声はちっとも聞こえませんのであしからず。あはは。


ラジオ局サイトのアドレスはこちら→ http://religion.orf.at/radio/stories/2707663/
※Gottesdienst 3.5.2015 zum Nachhören 
このすぐ下にプレーヤーの表示があり、そこから聞くことができます。

みつまめ便りvol.8 ちょっと仕事の話しでも・・・

オーストリア在住の岡本光世さんからの近況報告 vol.8 お届けします。

略歴:南国市出身 高知大学卒業後、2005年渡独。
ドイツ国立ロストック音楽演劇大学・同大学院を最優秀で修了。
2010年国家演奏家資格取得。
現在オーストリアのリンツ歌劇場に専属合唱団員として勤務。

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桜の季節もあっという間に過ぎ去り、新緑の季節が始まりますね~
皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、先日我が職場でオーディションがありました。一人ソプラノの同僚が退職したため、その欠員補充のためのオーディション、つまり入社試験ですね。

ソプラノという声域はなんといっても数が多いので、いつもどこでも競争率が高いのですが、今回のオーディションも例外に漏れず、一人の募集に70人を超える人の応募があったようです。

そのオーディションは、勿論我々も聴くことができるので、私も参加しました。なにせ人数が多いので数日にわたってのものになり、聴くのもなかなか大変でしたが、面白かったです。

応募者は世界中からと言っても過言ではないくらい、地元オーストリアやドイツからは勿論のこと、日本人、韓国人、イタリア、フランス、ルーマニアにブルガリア、ポーランド、遠くはアメリカ、南アフリカなどなど様々な国出身の人たちが来ていました。

アメリカ人の応募者は「Hi!」と片手をあげながら軽やかに入場してきて、さすがアメリカ~という感じでしたし、フランス人は洋服がどこかおしゃれ、日本人はやっぱり礼儀正しく控えめ。

出身国が違うだけで、本当に様々で面白い。中には、ドイツ語能力が必須条件にもかかわらず、入ってくるなり、「私ドイツ語ができないから、英語で話しますね」という大胆な人もいたり。

私がオーディション受けた時は、私どんなんだったかなぁな、今私がこうやって面白いと思うように、聴いていた人たちから面白いと思われてたりしたのかなぁなんて思いを巡らした次第です。

結局数日間のオーディションの結果、合格したのはハンガリー人の女性。ドイツ語がペラペラで、歌もピカイチにうまくて、でしゃばるでもなく控えめすぎるでもなく、納得の結果となりました。

劇場の合唱団という仕事はこんな風にして決まっていきます。日本の普通の会社みたいに、新卒とか中途とかそういう区分けも、決まった募集時期も何もないので、きっとみなさんからしたら想像もできない世界なのかもしれませんね。

ではまた!

みつまめ便り vol.7

オーストリア在住の岡本光世さんからの近況報告 vol.7 お届けします。

略歴:南国市出身 高知大学卒業後、2005年渡独。
ドイツ国立ロストック音楽演劇大学・同大学院を最優秀で修了。
2010年国家演奏家資格取得。
現在オーストリアのリンツ歌劇場に専属合唱団員として勤務。

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とんとご無沙汰しております。皆さんお元気ですか?

久しぶりに、本当久しぶりにみつまめ便りを書いています。



この間新年を迎えたかと思っていたら、もう暦は2月も中盤を過ぎ、季節がどんどん春に近づいています。私は寒さが苦手なので、春が近づいて来るのは嬉しい!



さて、先日私の勤める劇場でワーグナーのオペラ「神々の黄昏」の初日がありました。

ワーグナーのオペラといえば長いことで有名ですが、このオペラも例外に漏れず、17時から始まり、途中2回の休憩を挟み、終演は22時半くらいになります。



昔、テレビやインターネットがなかった時代であれば、きっとこういう長丁場のオペラをゆっくり観劇しに、劇場に行くというのは十分ありだったことなのかもしれませんが、正直、自分が出演側である私でも、今日観劇だけに5時間半も費やすという感覚には慣れません。



出演側とは言っても、我々合唱の出番は2幕以降、しかもちょこちょこなので、ずーっと通して歌っているわけでもない私がこんなことを言うと、指揮者やオケやソリストから叱られてしまいますね。あはは。



それに、5時間半もの間オペラを観続けるお客さんも体力が必要でしょう。熱心に劇場に足を運んでくださるお客さんには本当に頭が下がります。



ところで、この「神々の黄昏」というオペラ、ワーグナーの「ニーベルングの指環」という4部作シリーズの第4部、つまり最終章に当たります。

あらすじは入り組んでいて実は私それほど細かいことまでは理解していない(こら!)のですが、強い力のある指環を巡っての神々の攻防は、まるで映画「ロードオブザリング」そのもの。



オペラと聞くと敷居が高く感じてしまう方も、映画とよく似ていると聞くと、ちょっと興味が湧いていたりしませんか?

興味のある方は、機会があれば是非ご覧になってみてくださいね。



というわけで、今日もこれから「神々の黄昏」の公演がありますので、そろそろ行って参ります。
こうち音の文化振興会とは?
「演奏家」と「依頼者」をつなぐ機関です。 2009年5月、活動開始しました。 詳しくは、ウェブサイトをご覧下さい。

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